マクロ☆スタイル

日常に高倍率マクロ撮影。鉱物標本写真/ルース。猫も撮ります。マクロレンズと産業用の変なレンズが多いです

名古屋石フリマの戦利品:マラカイト

Malachite

Local:zaire
FOV;60mm
D610/bellows/fujinon A 1:9 180

名古屋石フリマではいろんな石を買ったけど、このマラカイトは“いかにも”マラカイトという具合で反射的に手にしていた。
自分でも以外だが、思えばこうしたコブ状の標本は持っていなかった。

和名は孔雀石。ボコボコしたところを研磨すると、クジャクの羽根のような模様が現れることからつけられているが、西洋的にはギリシア語でゼニアオイの一種(mallow)「マラキー(モロキー)」からつけられている。
西洋博物の大家、プリニウスが『博物誌』でその葉の色に似ていると言及している。むしろそんな綺麗な葉であれば一度は見てみたい。

顔料としての歴史が古く、これを砕いて粉にしたものは広く文明のグリーンを彩った。エジプトの女王、クレオパトラのアイシャドウから高松塚古墳壁画の緑色にまで使われた。
植物や動物などから取れる染料と違い、鉱物からダイレクトに作られる顔料は耐候性が高い。水銀のように毒性の高いものもあるが、千年もの時間に耐えて色を残すのは、鉱物の得意技だ。

馴染み深く味わい深い。わたしも長く石の魅力に取り憑かれているけれども、いざ手のひらの上で転がしてみるとしみじみと良さを感じる。

しばらく机の上に置いて愛でる石はキミに決めた。 

Malachite

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 [↑ホコリ取りで白い筆を使ったら先がうっすら緑に染まったぞ]

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