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マクロ☆スタイル

日常に高倍率マクロ撮影。被写体は鉱物標本/ルース。猫も撮ります。ヘンなレンズが多いです

最近読んだ本

『1999年のゲームキッズ(上)』 渡辺浩弐 星海社文庫

内容(「BOOK」データベースより)
ソーシャルネットワークスマートフォンバーチャルアイドルクラウドコンピューティング、そしてゲーミフィケーション…いまや当たり前のように僕らの世界を包む“現実”は、かつてたったひとりの男/渡辺浩弐が予言した“未来”だった―!あの『ファミ通』で毎週連載された伝説的傑作にして20世紀最大の“予言の書”が、星海社文庫で“決定版”としてついに復刻。おかえりなさい、ゲーム・キッズ。

よみやすさ:★★★★☆
スキスキ度:★★★☆

ファミ通で読んでいた身としては懐かしい。
近未来ものでショートショート
さくさく読めるし、今なお見どころのある内容。

星海社文庫はいいところを復刊してくれて嬉しい。
いまどき文庫にスピンをつけてくれるのも珍しい。
コバルトブルーの美しいスピンだ。



『菜子の冒険』 深沢美潮 講談社

内容(「BOOK」データベースより)
飯倉菜子は女子高生。ある日、友だちの愛猫が逃げ出した先は、へんくつで近所でも有名なキヌばあさん。しかし菜子は、ある謎に気づき…。菜子はイケメン編集者・仁とその謎に挑むのだが。

よみやすさ:★★★★☆
スキスキ度:★★★★

猫の表紙につられて手に取ったら『フォーチュン・クエスト』の深沢美潮であった。
この人、児童文学方面でも書いていたのか。
作中に出てくるシーズーの名前が「トラップ」と「クレイ」なのに吹いた。

この人の小説は前からミステリっぽい味わいがあったのだけれども、
児童文学もからめたこういう作風が合っている気がする。




グイン・サーガ外伝 25 宿命の宝冠』 宵野ゆめ 早川書房

内容(「BOOK」データベースより)
沿海州の花とも白鳥とも謳われる女王国レンティア。かの国をめざす船上には、とある密命を帯びたパロ王立学問所のタム・エンゾ、しかし彼は港に着くなり犯罪に巻き込まれてしまう。一方、かつてレンティアを出奔したが、世捨人ルカの魔道によって女王ヨオ・イロナの死を知った王女アウロラがひそかに帰還していた。そして幾多の人間の思惑を秘めて動き出した相続をめぐる陰謀は、悲惨な運命に導かれ骨肉相食む争いへと。

よみやすさ:★★★
スキスキ度:★★★

いきつけの本屋で見過ごすところであった。
栗本薫が存命のころ、グインサーガといえば平積みだったが、
一冊だけ平積みと平積みの間に残っていた。
手に取ったときにはちょっと泣けた。
二冊ぶんくらいの空きスペースがあったので、
この町にもまだグインを追っている人がいるのだろう。

グインサーガワールド』でほとんど読んだ内容だったが、
買わずにおられようか。
宵野ゆめという方は栗本薫のお弟子さんとのことだが、
これが処女作なのだという。

わたしが一読しただけでも誤字があったり、
妙な言葉遣いがあったりした。
しっかり校正されているのか心配にはなったのだけれども、
『グイン』の物語を書くというプレッシャーに負けず、
これから長く書き続けて欲しい。



『鉱物コレクション入門』 伊藤剛/高橋秀介 築地書館

内容(「BOOK」データベースより)
知って喜び、眺めて楽しみ、蒐集して嗜む鉱物の魅力をベテランコレクターが解説。用語や形態からはじまり、これまでの入門書では触れられなかった鑑賞の手引きや地球科学的知識に至るまで丁寧なレクチャーと厳選された鉱物写真の数々で鉱物蒐集の愉楽へと誘う。

よみやすさ:★★★
スキスキ度:★★★

作者両名ともtwitterにおられる方で、
このあいだはアマゾンこの本のレビューがないから誰か書いてほしい。
的なことを呟かれていた。
作者にいわれて書くのも書きにくかろうと思ったもので。

内容は玄人向け。紹介も国産鉱物が多く、産地のことについてまで書かれている。
その他、鑑賞の仕方などあまり類書がない内容。
正直、読む人を選ぶだろうなと感じたけれども、つまらないということではない。
まずパワーストーンよりの方は合わないし、
パワスト成分のないわたしもそこまで好みという訳ではない。

二人の著者のうち、誰がどこを書いているのかがよくわからなかったのがやや不満だった。
鑑賞の仕方や蒐集について強く打ち出している一方、
書き手のパーソナリティが不明なところが気になった。
共著二人のうち、内容の内訳はどんなものであったのかという、
内容にはあまり関係ないところでマイナス面を感じてしまったのが残念。



『毒性元素---謎の死を追う』 ジョン・エムズリー著 渡辺正/久村典子訳 丸善株式会社

内容(「BOOK」データベースより)
毒性物質を生む元素をめぐる「化学」「歴史」「犯罪」の本。5元素(水銀、ヒ素アンチモン、鉛、タリウム)を主役、12元素(カドミウム、フッ素、ニッケルほか)を脇役として、発見史や性質、環境中濃度、用途、中毒事故・事件を紹介しました。暮らしや事故・事件とからめて物質の素顔を眺めるうち、『化学』にぐっと興味が湧いてくる…かもしれません。『歴史』がお好きな方は、ニュートン(1章)、ナポレオン(3章)、モーツァルト(4章)、ヘンデルやベートーベン(5章)と元素にまつわる意外な話が楽しめます。『犯罪』の話では、犯人の生い立ちから犯罪の成り行きを経て裁判・処罰まで、たいへん克明な記録が残っていることに驚かされます。

よみやすさ:★★★
スキスキ度:★★★★★

各元素が毒物としてどのように使われたのか。
きわめてしっかり書かれた本。
2000年移行の近年の事例も多く、古い情報だけでなく新しいものがあり、
なおかつ情報量もふんだん。
これはいいものだ。

鉱物が好きで集めている身として、「毒性」という一本筋の通ったアプローチでの読み物はエキサイティングだった。
と同時に、自分の持っている硫砒鉄鉱や自然水銀。辰砂といったものが、
こんな使われ方をしたのだと思い知らされ慄然とする。
鉱物蒐集をしているのなら、一読しておくと視野が広がる良書。

一般的に鉱物好きが読む本とは斜め上のジャンルだけれども、
手持ちの知識からさらに知識の幅が広がる知的興奮を感じる。
これだから読書はやめられない。
自分のジャンルとわずかに違ったところを読む楽しさよ。




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