夕方。母の見舞いのあとに亀戸へ向かう。
無印良品に枕カバーと、母が食べたいといっていた塩せんべいなど探してみるかと。
結果、無印には目当てのものはなく、塩せんべいは情報不足と時間的に遅かったので断念。
これは業腹、ということでここらへんで食事でもとぶらぶら。
三十分ほどさまよった末、よさげな店を発見。
『レストラン 三好弥』
この日はバイクなので飲酒はできない。
井之頭五郎ではないわたしには、飲み屋的なものは敷居が高かったのだ。
いいじゃないかいいじゃないか。と呟きながら入店。
すると内装はじつに町の洋食屋さん。
こういうのでいいんだよ。
気分は完全に孤独のグルメ。
メニューを見ればあんらまあ。わたしよりも年上でいらっしゃる。
創業昭和四十年の老舗であった。
いいぞいいぞ。
1000円ポッキリで(確か)「ディッシュ」というものを頼む。
妙にでっかい皿の上に煮込みハンバーグに目玉焼き。
ヒレカツにカニクリームコロッケがドスン。
洋食屋なのに小鉢の奴にお椀の味噌汁。だがライスは皿で出す。
まさに正しく『下町の洋食屋』という体に心は昭和にタイムスリップ。
「あの。お料理撮らせていただいてもよろしいでしょうか?」
いちおう許可を得る。
ダメと書いていない限り、自分の皿の料理を撮るのはかまわないとは思うのだが、
取れる許可は取っておきたいものだ。
「いいですよ。…すごいカメラですね」
D600ですごいカメラと言われたらD一桁とかD800なんて…
とは思うけれども、かつてわたしもそういう(後略)
カメラを褒められるとプレッシャーがかかるのでしんどいですね。
お味は期待通りな洋食の味。
井之頭五郎さんだったらたいへんなことになるタイプの店だ。
カニクリームコロッケは美味だが、箸で割ると赤いのでびっくり。
トマトが入っているのだろうか。
ごはんに合う濃厚なカニクリさんでした。
満腹で店を出る。またリピートしたい店であった。
して『三好弥』を外に出て右手を御覧ください。
下町の電線と信号だらけの夜空にスカイツリーが伺えます。
昔は格子状で歪んで見えるスカイツリーが不気味に見えたが、
ずいぶん見慣れたものだ。
いずれはこいつも老舗な風景になるのだろうか。
東京23区の東側に住む人間としては、
もはやすっかり風景の一部になった感がある。
ただ、いまだに一度も中に入ったことがないのは地元民のお約束だ。
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[↑カニクリ美味美味]
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