マクロ☆スタイル

日常に高倍率マクロ撮影。被写体は鉱物標本/ルース。猫も撮ります。マクロレンズとヘンなレンズが多いです

日本の柘榴石

Rainbow Andradite
奈良県天川村産 FOV=18mm
D600/bellows/Macro-NIKKOR 65mm F4.5

本邦の石たちは控えめで奥ゆかしい。
悪くいうと地味で小さい。
水晶や輝安鉱などの例外はあるものの、
基本的には色彩に乏しく大きなものが取れない。
こんなことを書くと、いろんなところからツッコミがきそうだけれども、
わたしの中ではそのように感じている。

そんな中、もう二十年も前になるだろうか。
奈良県天川村レインボーガーネットが取れる。
ということが噂になった。
それまではメキシコの限られた場所でしか撮れなかった、
稀産のアンドラダイトが日本で取れる。

石オタ業界の中ではさっそく噂になり、
そしてミネラルショーなどで売りに出された。
わたしの持っているものはごくささいな標本だけれども、
確かに虹が見える。

レインボーといっても地味な虹ではあるものの、
ひさしぶりに日本から良質の鉱物標本が取れるということで、
業界はにわかにフィーバーしていた。

が、このレインボーガーネット
天川村の個人の敷地内でしか取れない。
いろんなところから業者がやってきては、重機であちらこちらを掘り返す。
ということが横行した暗い側面がある。
もちろん許可を得て取られた石もあるのだけれども、
世の中に出回っている天川のガーネットのいくつが、
業者の心ない採掘で掘られたものか。
そんなことを考えるとレインボーもちょっと暗く見える。

納まりがつかないのが土地の所有者だ。
自分の土地を勝手に重機でほじくり返されるのだから面白く無い。
かくて天川のレインボーガーネットは採掘不許可地域になってしまった。
真面目に許可を取る業者も、アマチュアもすべて。
宝石というものは、いつの世も人身を惑わせるのだとしみじみする。

そんなアンニュイな気分の時にはやはりガーネット。
かつて天川村で取られた「虹のない」アンドラダイトだ。

この透明感のないくすんだイエローオーカー。
小さくて独立しない結晶たち。
だが、このそれだけに見るものに平穏を与えてくれる。
マニアには心がざわめき立たない石、というのも必要だ。
それをこの石は教えてくれる。

Andradite
奈良県天川村産 FOV=10mm
D600/bellows/Macro-NIKKOR 65mm F4.5





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[↑じつは鉱物採集にいったことない]


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