以前撮って紹介したのはルースだったけれども、こちらは原石。
もう二年以上前のことか…と、過去日記を見てしみじみ。
前の写真は垂直の撮影台で撮っているけれども、
構図の自由さから今は水辺の撮影台を使っている。
できれば無反射ガラスの上に石を乗せて、
斜め上から撮って、ねりけしの土台も見せないようにするのが今の目標。
部屋のスペース的に、固定の撮影台はひとつしか置けないので…
とれはともかく、タンザナイトの原石。
結晶の形がしっかりしているものはお高いので、わたしには高嶺の花。
それでもこの標本はノンヒート、ノントリート。
「もっともっとキレイになれる素質がこの石にはある」
と、持ち主を納得させるのが無処理石の役目。
通常、ルースのタンザナイトは加熱処理をされている。
そうすることによって、この青紫色がますます濃くなるからだ。
紫色の石で、かつそれなりの硬度を持つ石は少ないし、発見が1966年と新しい。
産地もダンザニアにあるメレラニ丘陵の変成岩からしか採れず、
かつTanzaniteの命名がかの大宝石商、ティファニーという豪華ぶり。
アレキほどではないれども太陽光と蛍光灯では多色性がある。
まさに紫色の石の女王様といってもいい。
この石を加熱処理するには職人芸が必要で、あまり熱しすぎるといけない。
380度を超えてしまうと紫色が失われて、灰色になってしまうからだ。
さらに壁開完全なので割れやすい。
ルースにしても扱いが雑だとすぐにヒビが入るデリケートな石。
撮影が終わった後は、
「さあ、標本箱に帰りなさい。さあ」
とばかりに撤収する。
ウチのかわいい箱入り娘だ。
Tanzania
FOV=28mm
Non heat
Non Treatment
D610/Bellows/Macro-NIKKOR 65mm F4.5
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[↑色石。という宝石屋の呼び方は嫌いです]
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