好きなEL-NIKKORは? といわれたら、しばらく悩んでこれを選ぶかも。
EL-NIKKOR 135mm F5.6。
これには新旧あって、向かって右が新型で、左側が旧型。
刻印はないけれども、付属の箱には「EL-NIKKOR◯◯」の最後に
◯で囲んだ「N」がつく。
外観は違うけれどもレンズ構成などには変わりなく、マウントもM39。
ただしフロントスレッドが異なり、旧型は43mmP=0.5に対し、
新型は52mmP=0.75。つまり、ニコンのリバースリングBR-2Aが
何の変換もなしに使える点がかわいい。
またコーティングも違い、旧型のモノコートに対して新型はマルチコート。
角度によって緑、青、紫とコーティングの色が見える。
このどちらかを選べといわれたら、新型を選んでしまう。
旧型の外観も捨てがたいのだけれども、新型のほうがコーティングがいいのか
より鮮明に写る。52mmのフイルターやフードもつけられるので、
ヘリコイドをつければ気軽な猫撮りにもいい。
開放F値は5.6と暗いが、135mmという焦点距離が使いやすい。
ちょっと大きな鉱物標本やお花などにもこのレンズはいい。
引き伸ばしレンズらしく、ベローズの延長耐性はすばらしい。
だが、近い焦点距離でレッドラインニッコールことMacro-NIKKOR 12cm F6.3がある。
マクロだとどうしてもそちらを使いがちなのだけれども、
このレンズのリバースマクロもマクロニッコールに負けていない。
逆光性能や野外の使い勝手などではむしろ軍配が上がる。
なんだかんだいっても、このレンズの性能は素晴らしい。
シャープで発色がよくボケもいい。
マクロでも一般撮影でも使ってほしいEL-NIKKORとして、
強くおすすめしたい一本だ。
[EL-NIKKOR 135mm F5.6Nによる作例]
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