マクロ☆スタイル

日常に高倍率マクロ撮影。鉱物標本写真/ルース。猫も撮ります。マクロレンズと産業用の変なレンズが多いです

Canon XI 100mm F:1.5

Canon XI 100mm F:1.5

 

キヤノンのXIシリーズというのはいくつか種類があって、
いずれもX線撮影のために作られたハイスピードレンズです。
100mm.F1.5の他には、
・50mm/F0.75
・65mm/F0.75
・75mm/F1.3
・77mm/F1.1
・90mm/F1.0
などがある。

そのすべてが無絞り、ヘリコイドなしの仕様なため、
これでレンズ遊びをしようとすると多少面倒。
抜群の明るさにもかかわらず、それほど人気はない。
しかし、そもそもが医療用なため市場にはそれほど出まわらない。
たまに出ると数少ないマニアたちが確実にゲットしていく。
そんなレンズだ。

 

Canon XI 100mm F:1.5

 

『XI』シリーズの前に『X』シリーズという、
同じようなコンセプトのバージョンがあり、
こちらはさらに明るいF0.7もある。

キヤノンのX線撮影用カメラとレンズというのは古い歴史があり、
1953年までキヤノンのレンズが『Serenar』というブランドであったころ。
1940年に国産初のX線間接撮影カメラを開発している。
『CX-60』というレントゲンカメラには、R-SERENAR 100mm F1.5がついていて、
遡れる限りはこのレンズがキヤノンのX線撮影レンズの祖でした。
頭文字の『R』はROENTGENのRという意味だと思われます。
なんとそのレンズのイメージサークルは中判6x6をカバーしているという…

 

Canon XI 100mm F:1.5

話は写真の100mm/F1.5に戻します。
各個体すべてをテストしたわけではないのですが、
この100mmは工夫をすれば、正方向のFマウントでも無限遠を出すことができます。
もちろんイメージサークルも35mmフルサイズどころではなく、
大判4x5までイメージサークルを持ち、中判までであれば
アオリもケラレることなく十分可能です。

ただし、先に書いたように非常に使いにくく、
大きさも上画像対比のニッコールとくらべて、
どれだけ大きいかは想像できると思います。
しかもフィルタースレッドがないのでマウントに難儀します。 

 

Crassulaceae

D610/bellows/Canon XI 100mm F:1.5(Open aperture)

上の作例は「Canon XI 100mm F:1.5」による作例。
RAW撮影でISO-100。ホワイトバランスはオート。
フォトショップでjpgに変換しただけの無加工画像。
家のベランダのベンケイソウを撮ってみた。

X線撮影のレンズは通常の可視光線ではふんわりとした像になり、
シャープさは望むことができない。
F2.8くらいに絞ることができればあるいは、という具合だけれども、
絞りを組み込むのも難儀なレンズだ。

というわけで新年は明るいレンズで始めよう。
松の内も過ぎ、遅ればせながら今年もよろしくお願いいたします。

 

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

[↑実は正月疲れか、カゼで仕事を休んでます]

 

魔導書(グリモワール) ソロモン王の鍵―護符魔術と72人の悪魔召喚術

魔導書(グリモワール) ソロモン王の鍵―護符魔術と72人の悪魔召喚術