マクロ☆スタイル

日常に高倍率マクロ撮影。鉱物標本写真/ルース。猫も撮ります。マクロレンズと産業用の変なレンズが多いです

現役販売のマニュアルニッコール Ai-s Nikkor 50mm F1.2S

Ai Nikkor 50mm F1.2S

 

いつか新品で買おうと思ってのびのびになっていたレンズ。
 Ai-s Nikkor 50mm F1.2S
1978年に発売されてから、今に至るまで変わらぬレンズ構成で、
新品として店頭販売されているレンズ。
ようやくお迎えすることができました。

シリアルは420000番台。某有名カメラ店での新品購入なので、
この番号はそうとう新しいものだと推察。
長い歴史を持つレンズなだけに、基本設計は同じでも
時代によって細かな違いがある。
シリアル25万台からは絞り羽根が七枚から九枚に変更され、
40万から先は最新のニコンインテグレーテッドコーティングが施されているという。
しかしレンズ構成は変わらず6群7枚。
美しい変形ダブルガウス。

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レンズマウントいっぱいまで満たされた後玉の清らかさ。
MFには存在するのに、F1.2のレンズがAF化されないのには諸説ある。
曰く、後玉が大きすぎてCPUの電子接点を入れられないから。
曰く、デジタルで必要な精度と性能を出せないから。
曰く、出しても売れないから。
何が正しいかはわからないけれども、
そうした噂を飲み込むような穏やかなレンズの表情だ。

Ai Nikkor 50mm F1.2S

 

このレンズには謎がひとつある。
F1,2の右側に、謎のクリック感があるのだ。
感覚的にはF1.0の位置なのだけれども、もちろんF値は変動しない。
わたしはニコンが1978年からニッコールファンに向けて送った、
Fマウントで50mm F1.0のレンズを出す布石なのではないかと夢想している。

Ai Nikkor 50mm F1.2S

 

フィルムカメラ。Nikon F3にマウントして記念撮影。
美しいレンズだ。
この明るいレンズはフィルムカメラでこそ力を発揮してくれるだろう。

F3 + Ai Nikkor 50mm F1.2S

産業用のからみがあり、販売を停止することが出来ないという噂も聞くけれど、
いまだマニュアルレンズを作り続けているニコンは素敵だ。
しかしディスコンの波が迫ってきている。
すでにいくつかのマニュアルニッコールはラインナップから外れている。

2016年2月現在、残ったマニュアルニッコールたちは8本。

20mm f/2.8S
24mm f/2.8S
28mm f/2.8S
35mm f/1.4S
50mm f/1.2S
50mm f/1.4S
Micro105mm f/2.8S
Micro55mm f/2.8S

これだけしか、ではなく。こんなに残ってくれている。
厳密にいえばPC-Eニッコールもマニュアルだ。
これから先、マニュアルニッコールが出ないとも限らない。
来年はニコン創業100周年。
その節目に何が出てくるのか。
AF-Sの50/1.0Eだろうか。
それとも我々が予想もしなかったレンズだろうか。
わたしは手元のニッコールたちと戯れながら、来年を楽しみに待ちます。

 

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[↑MFニッコールの白ポリ裏蓋って産業用レンズみたいでムネキュン]

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