マクロ☆スタイル

日常に高倍率マクロ撮影。被写体は鉱物標本/ルース。猫も撮ります。マクロレンズとヘンなレンズが多いです

AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED の再レビュー

AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED

D610/Zoom Micro Nikkor ED 70-180mm F4.5-F5.6D


おそらくはわたしが最も使い込んでいるであろうレンズがこれ。マイクロニッコールの60/2.8Gだ。これはAPS-Cのころから大好きで使っていたのだけれども、フルサイズになってからはますます好きになったレンズ。

なので当時のイメージからはずいぶん違ったレンズ評価になっている。使い込んでいるということもあって、その特性もずいぶん掴んできた気がするので、再度レビューしておきたい。

[過去レビュー↓]

 
結論からいってしまうと大好きなマクロレンズになってしまうのだけれども、フルサイズというイメージサークルで使うと弱点がひとつあります。それが『周辺減光』です。たとえば下の写真はフラットな曇天を無限遠で絞り開放で撮ったものです。

Test schott(Open Aperture ∞)

ヴィネットコントロールは標準の『N』です。それでも四隅にケラレじみた周辺減光が見られます。APS-Cになるとこの周辺減光は気にならなくなるのですが、フルサイズでは見ての通り顕著に現れます。もちろんこれは絞ることでかなり改善されます。

一般的に、マイクロニッコール60/2.8Gに対するネガティブな意見はおおむねこの周辺減光にあるといっていいと思います。マクロレンズを好む者は、画面の均一さ、解像度、無収差を求める者が多いので、これはかなりの弱点と見られています。

しかしそこはちょっとわたしに弁護させていただきたい。まずはこの下の写真をご覧ください。

Test schott(Open Aperture)

これは職場でお中元にもらったコーヒーをキンキンに冷やして飲もうと思ったわたしが、冷凍庫に入れたのを忘れていたでござる。という写真です。室内なのでISO感度は4000と高めですが、絞りは開放。ただし、接写領域で露出倍数がうっすらかかり、実効F値はf/3となっております。

四隅をご覧ください。周辺減光はほとんど感じませんよね?

続いてはこちら。そこらの街角にある自動販売機のある風景です。

Test schott(Open Aperture)

基本的に今回のブログの写真は絞り開放、RAWからjpg変換のみのノーレタッチです。この中距離から撮った写真ですが、やはり周辺は落ちてます。

それでは次にこちらの下の写真。これは実効F値がf/3です。本来こうしたキノコのような立体物を絞り開放で撮ることはあまりしないのですが、今回はテストなので。

Test schott(Open Aperture)

もともと藪の中なので光量落ちの判断は微妙ですが、よく見るとキノコ左上にコカマキリがいます。これを撮ってみました。

Test schott(Open Aperture)

こちらは絞り開放だけど実効F値が4.8。ほぼ最短距離での撮影です。うっかり感度を上げ忘れ、ISO100でシャッタースピードが1/25になってしまい、ブレとピンボケで写真としては失敗です。ですけど、周辺光量を見てください。ほとんど感じません。

カンのいい人はそろそろわたしの伝えたいことがかわっているかと思いますが、もう一枚だけ。こちらはネコジャラシをほぼ最短撮影距離。実効F値がf/4.8のところから2/3段ほどうっすら絞ってf/5.6にして撮影したもの。

Test schott

画面全体すみずみまで光が回っています。つまりわたしが何をいいたいかというと、

「AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED は、遠景から中距離においては周辺減光が強いが、接写領域において周辺減光はほとんどない

ということです。

これが何を意味するかといいますと、たいそう楽しいレンズであることに気が付かされます。下の写真はウルトラかわいい猫様を開放で撮影したものですが、四隅の光量落ちがじつにいい具合で、猫様のアンニュイ具合が浮かび上がってくるようです。リンク先のFlickrで拡大してみてくれれば、開放でもマクロレンズらしいシャープさがあることがわかるかと思います。

Test schott(Open Aperture)

さらに下の写真はケヤキの幹をするすると登っていくナツヅタを、ギリギリ露出倍数がかからない距離から開放f/2.8で撮影したものです。

Test schott(Open Aperture)

繰り返しですが、こうした立体感のあるものを撮影する場合、開放で撮ることは稀なのですが、被写界深度内のシャープさを見てください。ここまで接写すると、さすがにピント面はどんどん薄くなってごまかしが効かなくなってきます。ピントがきているところはしっかり解像していますが、わずかにはずれるだけでもうふんわりです。

さらにこのツタの若いところを最短撮影距離から開放で狙います。実効F値はf/4.8。ISO400でSSが1/125。

Test schott(Open Aperture)

これこそf/16。いやせめてf/8くらいまで絞らせてほしいシーンですけれど、あえての開放。ピント面は限りなく薄くなり、シャッタースピードが1/125でもブレの影響が出て、ピントが甘々になってしまいました。ただ、周辺光量についてはもう説明の必要がないでしょう。

最後にさる町の路上を開放撮影したもので締めたいと思います。

Test schott(Open Aperture)

「とうふ」の看板にピントをあわせて、その前後はなだらかにボケていき、しかし文字が判読できないレベルではない。という具合。光量落ちがやはりいい仕事をしています。

ただ、開放だとどうしても色変わりの輪郭に色収差が出てきます。これがあることを責めるのはさすがに厳しすぎます。60mm前後の焦点距離でこのショットをf/2.8で撮って、まったく色収差をなくせるレンズなんてこの世に存在するかも怪しいものです。

マクロレンズでありながら遠景と中望遠では味わいを楽しめ、接写においてはまさしくマクロレンズ。さらに絞り込みで表現方法は増えていく。これがマイクロニッコール60/2.8Gの本質だと確信いたしました次第です。

皆様のレンズライフに少しでも参考になればこれ幸い…

※なお、この今回の60/2.8G写真はすべてノーフード、ノーフィルター、ホワイトバランス晴天、ネコジャラシ以外は開放撮影、RAW→jpgの変換のみの無加工です

 

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