マクロ☆スタイル

日常に高倍率マクロ撮影。鉱物標本写真/ルース。猫も撮ります。マクロレンズと産業用の変なレンズが多いです

ザ・グレンリベット12年

THE GLENLIVET 12Y


しばらくお酒は飲まないでいたんだけど、ちょっとアレな気分だったのでお祓い的に一杯だけ。
リベット12Yが3000円しないで買えるとはいい時代になったもので。


せっかくの未開封ボトルなのでさくっとブツ撮り。
このあいだスピードライトを落として故障させてしまったので定常光。
申し訳程度にレフを置いただけ。
そして茅屋が写り込んでいるけれどもスルーしてください…


わたしはいつもブラックニッカかタリスカーを飲んでいたのだれども、
香りのキツくないものかキツいものという両極端が好きだった。
たまにはリベットのようなバランスのよいものを飲むのもいいものだ。


と、一口。
香りが解らなくなっている…
花のようななんとなく華々しい香りはわかるが、
味も香りも感知できる輪郭が弱い。
ああ、しばらく飲みつけないとこんなにも味覚が鈍るものか。


岩塩と水を用意して真剣にテイスティング。
十分くらい神経を張り詰めるとようやく感じた。
桃のようなやわらかい香りとトーストのような香ばしい香り。
砂糖なんかじゃ出させない麦芽の甘みと香り。
一度香りをつかまえればあとはリラックスして飲める。
リベット、うまし。


スコッチ。とりわけシングルモルトを飲むときに表現される、
ナッツの香りや胡椒の香り、バニラの香りというのを比喩だと思っている人がいると思う。
昔、わたしもそんなものだと思っていた。
だが、本当に明確なリアルさでそんな香りがモルトたちには潜んでいる。


わたしの舌はそれほど上等なものではない。
タリスカのバニラや胡椒の香りも調子が悪いと感じることができない。
酒の香りは体調がいいと感じることができる程度の味覚だ。


そんなわたしだけれども、どうしてモルトに潜む香りを感じられるようになったか。
それは十年くらい前に参加した「ジョニ黒」のテイスティングイベントのおかげだ。
本場のスコットランド人による講釈とテイスティング、そしてジョニ黒飲み放題の立食パーティという楽しいものであった。


参加者はスコットランドのミネラルウォーターのペットボトルを配られ、
『ジョニ黒』『ラガヴーリン』『タリスカ』『カードゥ』『キャメロン・ブリッグ』が入ったチューリップグラスをテイスティングする。
そこでわたしはまずウイスキーを光にかざして色を見ること。
グラスを回して内側を垂れるウイスキーの様子を見る「アシ」の見方。
ストレートと割水してのノージングなどなどを教わった。


ウイスキーに詳しい人でも『キャメロン・ブリック』を知り、飲んだ事がある人は稀だと思う。
これはいわゆるシングル・グレイン・ウイスキーで、普通はブレッド用にしか使われず、
そのまま飲むにはあまり適さない酒だからだ。


が、講師のスコットランド人はこのグレインウイスキーを飲んだあと、
タリスカをノージングしてみるといいでしょう。といった。
そしてわたしは初めて蒸留酒から「バニラ」の香りをすることを確かめたのであった。
講師はグレインはキャンバスで、モルトは絵の具。そういっていた。


香料も入っていないのに酒からバニラの香りがする。
あの感動は今でも忘れられない。
『HUNTER×HUNTER』でウイング師範によって精孔を開かれた、
ゴンとキルアのような感動であった。


それからいろんな蒸留酒を飲みつけてきたけれど、
わたしのオリジナルのテイスティング方法がある。
やり方は簡単で、ストレートのウイスキーを少量口に含んだらすぐにノドに落とす。
これだけだ。


詳しいことはわたしにもわからなけれど、ベロの奥のほうにも味覚があるようだ。
ノドの奥の方でも味と香りを感じることができるのだ。
もちろん少量にしておかないと蒸留酒ではむせるので、
度数の高い酒を飲み慣れた人でないとおすすめできない。
いつもの口の中で唾液とともにノドに流れていく酒ではなく、
薄まっていない酒をノドで感じることができる。
機会があれば左党の方に、ぜひ一度試してみていただきたく。


THE GLENLIVET 12Y




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