マクロ☆スタイル

日常に高倍率マクロ撮影。鉱物標本写真/ルース。猫も撮ります。マクロレンズと産業用の変なレンズが多いです

リトルニコン EM

NIKON EM

ほぼデジタル一辺倒のわたしなのだけれども、
何かの拍子でフィルムを使いたくなるときがある。
が、しばらくその拍子がなかったので、
この小さくてかわいいカメラにフィルムを詰めることはなかった。

リトルニコン。
なんてかわいい響きなんだろう。
1980年にフラッグシップF3と同時に発売されたNIKON EMは、
「かわいい」の一言に尽きる。
武張ったイメージのニコンを使っていればこそ感じるのかもしれないけれど、
成人男子の手のひらにピタリと乗るサイズは、
ニコンらしからぬかわいさがある。
しかし、どこから見てもニコンの顔。そこがいい。

フィルムを詰めずにカシャコンカシャコンと空シャッターを切る日が続く。
つい手にしたくなる愛嬌があって、机の上に置きっぱなしにしている。
レンズは「Ai Nikkor 50mm F1.8S」のパンケーキレンズがよく合う。
小さいボディに薄いレンズ。
Ai Nikkor 50mm F1.8Sはそれほど使わないので売ってしまおうかと思っていたけど、
EMが来てからは売ることができなくなってしまった。

NIKON EM

先日、防湿庫の奥にフィルムが一本発見されたので、
ついに何かの拍子が訪れたとフィルムを詰める。
その日は東京に十年に一度の大雪の日。
いつものデジタルではなくリトルニコンを片手に、
雪道をパシャパシャ撮りまくっていた。

感じたことはミラーショックが大きい、の一言。
ファインダー内部にある露出計の針が、
ミラーが下りるとブルンと震えるくらいだ。
あるいはこの針の視覚効果でより強くショックを感じているのかもしれない。

しかし小さくて堅牢なリトルニコンは、
いっそデジタルよりも気軽にハードに扱える。
雪の日でボディやレンズに雪が当たってもおかまいなし。
これはこれで楽しい。

帰ってきて、いくつか24枚撮りのうちまだ10枚くらいが余っていた。
結構ばしばしと撮ったイメージであったが、案外そんなものかもしれない。
もちろんわたしは小さなニコンにズームマイクロニッコールを装備し、
マクロ撮影を始めるのであった。

フィルムでのマクロ撮影は緊張する。
やり直しがきかないのが当たり前のフィルム。
一枚の価値がデジタルとは大違いだ。

しかも絞り優先AEしかなく、自分で露出補正を細かく決められないEMだ。
露出倍数計算が必要なマクロには向かないのかもしれない。
が、そこはズームマイクロニッコールの魔法。
どの倍率でも露出倍数がかからないという魔法のおかげで、
本体露出のままに撮ることができる。
じつは本体にEV+2のボタンがあるのだけれども、
これはスナップなどで逆光用の為にあるらしく、ブツ撮りには向かない。
というのもボタンを押しっぱなしで固定できないからだ。

そして現像が上がってきた。
リトルニコンの露出計はいまだ健在。
遠景、スナップ、マクロに至るまで、すべて適正な露出で仕上がってきた。
小さくてもしっかりニコンのEM。
近くまたフィルムを詰めて持ちだそう。

NIKON EM





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[↑クランクを回してフィルムを巻き取る抵抗感が大好き]

AGFA CT PRECISA 35mm カラー ポジフィルム 36枚撮り ISO100-superheadz

AGFA CT PRECISA 35mm カラー ポジフィルム 36枚撮り ISO100-superheadz


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