このサンゴは二年前の石フリマに出店したときに出したもの。もちろん自分の分は残していたので、いつ撮ろうかと思っているうちにどこかにお隠れになってしまった。先日、ちょっと標本箱をさらっていたらひょっこり出てきた。壊れないうちに撮っておこう。
フォッシルコーラルという触れ込みで海外ディーラーから買ったのだけれども、化石っぽくない。この穴という穴に何かが入り込んで石化していればわかりやすいのだけれども、サンゴの原型そのままが残っている。
見ての通り脆い。穴だらけなので宝飾品にも向かない。しかし毒々しい赤さは見ごたえがある。鑑賞目的のマニアむけな石というか、マニアしか買わないだろうな。という具合だ。
どれくらい脆いかというと、指でつまんでえいやっと力を込めれば粉々になる。怖くてやってないけれども、確実に粉砕できる自信がある。撮影したら緩衝材をぎっしり詰めた標本箱に入れて、ふたたび長い眠りにつかせる予定だ。
ラブクラフト神話に出てきそうな形をしているのがいい。無窓の町くらいのインパクトがある。しかも多階層のビルディング。
なおサンゴはワシントン条約で輸入出が厳しく制限されている。しかしこれはすでに絶滅しているサンゴの化石なので、ワシントン条約の規制外だ。外国から輸入を考えている方は、うっかり現行種のサンゴを持ち込まないようにお気をつけを…
[↑サンゴがなければ鍾乳洞もなかったと思うと不思議]