「トリュフいりませんか?」
「とてもほしいです」
というわけで国産のトリュフをいただいた。和名のセイヨウショウロといったほうがいいかもしれない。堅くてライチみたいな体表で、まだ香りはあまりない。熟成が必要かもだけれども、我慢できない。数個あったので、まずは50mmくらいのものをカルボナーラでいただこう。
雑に扱ってヤレヤレの愛刀。正本で一刀両断。
おお… この脳みそのCTスキャン画像みたいな模様はまさしくトリュフ。これが菌の塊だというから驚きだ。ちょっとスライスして顕微鏡で観察してみよう。
D850/OPTIPHOT/NIKON M Plan10
規則性のあるようなないような。白い筋と半透明の組織。あとは黒いツブツブから形作られている。さらに倍率を上げてみよう。
D850/OPTIPHOT/NIKON M Plan40
白と黒と透明の菌がひしめきあっている。これが熟成すると黒の比率が多くなるのだろうか? さらに倍率を上げてみよう。
よーく見ると白と黒は菌らしいイガが見える。色の違いは若さの違いなのだろうか。透明な部分は流動的な組織にも見える。わたしは菌についてほとんど何も知らないので観察するだけで満足だ。
マクロの世界から戻ってきてトリュフをスライスする。硬い手応えでナッツを切っているかのようだ。刻んでも香りは立たない。これはフレッシュさを楽しむとして、やはり残りは熟成を待とう。
ほうれん草と温玉のカルボナーラ。トリュフ添えでございます。
トリュフの味は土臭いアーモンドという感じですね。これはこれでコリコリした食感が楽しい。ソースにも微塵にしたトリュフをがっつり入れたのだけれども、熱を通しても香りはまだ開かない。でもおいしかった~ 今年の秋はトリュフで開幕だ。
[内部がもっとマイルドにかもされるとエステル香が出てくるんでしょうねー]