マクロ☆スタイル

日常に高倍率マクロ撮影。鉱物標本写真/ルース。猫も撮ります。マクロレンズと産業用の変なレンズが多いです

石好きによるルーペ紹介⑧ 平面を見たいならこれ『PEAK ANASTIGMAT LUPE 4X』

PEAK ANASUTIGMAT LUPE 4X

石に対して平面を観察する。というのはあまりない機会かもしれないが、スライスした瑪瑙など、ごくごく狭いところで需要はある。そしていざそれに適したルーペとなると専用の観察道具が見当たらない。平面を観察するのであれば顕微鏡が一番であるのだけれども、低倍率においてはこれを使うのが一番。そう、フィルム確認用のルーペだ。大判カメラのピント確認用にも使われるので「ピントルーペ」と呼ばれることもある。平面を拡大して観察するのであればこれに勝る観察道具はない。

そして昔からこの用途に使われるルーペは「東海産業」の『PEAK ANASUTIGMAT LUPE 4X』にとどめを刺す。質感、見え、解像、扱いやすさ。どれをとっても非の打ち所がない。フィルム愛好家には「ピークの穴熊」と呼ばれ、今に至るまで親しまれいる。

PEAK ANASUTIGMAT LUPE 4X

本来の用途はこのようにライトボックスの上にフィルムを載せ、ルーペをベタ置きして観察する。ライトボックスは専用のものがあるが、簡易確認であればこのようにタブレットで白背景を表示させれば用が足りる。ただし、ディスプレイの液晶まで解像してしまうので、フィルムを観察するときは余計なものが見えすぎてしまうかもしれない。

PEAK ANASUTIGMAT LUPE 4X

ベタ置きでピントはどうなるのか? ピークの穴熊はなんと豪華ヘリコイドが内蔵されている。

PEAK ANASUTIGMAT LUPE 4X

これを伸縮させればピントは自由自在。さらにフード部分がクリアなので光が回るため観察がしやすい。ライトボックスを使わずとも、部屋の明かりだけでそこそこ見えるのが嬉しい。

PEAK ANASUTIGMAT LUPE 4X

付属でマイクロメーターのキャップがついているのも気が利いている。ソフトな樹脂製のためホコリがつきやすいのが難点だが、精密なメーターがついていると観察しているほうも自ずとテンションが上がってくる。

これは平面を見るためのルーペであるので、ハンドリングしながらの観察はちょっと難しい。けれども瑪瑙板であればルーペに押し当てたまま光源にすかして観察ができる。勧め方としてはやや強引であることは承知しているが、わたしは石好きとルーペ好きの間をシームレスに行き来して、いずれはどちらも同じくらい好きになってほしいという大望がある。弊社はそこをわかってほしいんだ。

PEAK ANASUTIGMAT LUPE 4X &7X

『PEAK ANASTIGMAT LUPE 4X』は現行である。新品だと1万後半くらいであるが、中古であれば今の所3000円ほどでそこそこの程度のものをゲットできる。かつてローレットの箇所をこうした縞々模様にするのが大流行した時代があり、その次代から連綿と変わらず続いてきた大ぶりのルーペ。ピークの穴熊はとても古くて新しい。

また、同じ『PEAK ANASTIGMAT LUPE』シリーズには7X。7倍のものがある。4倍よりも幾分小ぶりなピークの子熊だ。もうちょっと高い倍率で平面を観察したいという兄貴はこれもお勧めしておきたい。可愛いルーペがほしいという姉貴にもピッタリ。

PEAK ANASUTIGMAT LUPE 4X

【公式データ】

『PEAK ANASTIGMAT LUPE 4X』
◆拡大率

◆視野
58mm
◆有効径
30mm
◆最小目盛
0.1mm
◆測定範囲
54mm
◆寸法
73φx77mm
◆重量
272g


『PEAK ANASTIGMAT LUPE 7X』
◆拡大率

◆視野
41mm
◆有効径
22mm
◆最小目盛
0.1mm
◆測定範囲
36mm
◆寸法
55φx53mm(ストラップ突起を含まず)
◆重量
103g(ストラップも含む)

 

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[石に関係なくルーペ沼に沈めにきているんじゃないかって? ハハハ、滅相もない]

ピーク4?x Focusing Anastigmatic拡大鏡ルーペ

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