マクロ☆スタイル

日常に高倍率マクロ撮影。鉱物標本写真/ルース。猫も撮ります。マクロレンズと産業用の変なレンズが多いです

ミツトヨ 測定顕微鏡用対物レンズ ML 5x & 10x

Mitutoyu Measuring microscope Object Lens ML 5x 10x

この地味~なレンズはミツトヨの測定顕微鏡用対物レンズ。

レンズマウントはM26と、今どきの対物レンズの規格に使われるものと同じなので、対物レンズを一眼カメラにマウントするようなものであればアダプタには困らないだろう。

有限遠補正対物なので、結像レンズがいらないものいいし、テレセントリック光学系というのも嬉しい。ワーキングディスタンスもとても長い。そしてイメージサークルがべらぼうに広い。基準倍率を超えても像が破綻せず色収差は良好ときている。

なかなか高性能で使いやすい対物レンズなのだけれども、いまひとつ人気がない。それはおそらく姿が地味だからだろう。さらにいうとMITUTOYOといえば無限遠補正のM Plan APO対物がマストである、というイメージがあるからだろうか。確かにあちらのほうが格好いい。

実際にわたしもM Plan APOのほうを使いがちなのだけれど、手軽さでは圧倒的にMF用。初めての対物レンズにもオススメできるくらいに使いやすい。下はミツトヨのカタログなのだけれども、5xと10xのどちらかがあればミリ単位の高倍率マクロ撮影は捗ること間違いなし。わたしは持っていないけれども、1xや3xあたりの低倍率がフルサイズのイメージサークルをカバーしてくれるのであれば、革命的かもしれない。誰か持っている人教えてください。

Mitutoyu Measuring microscope Object Lens ML CATALOG

 

相場でいうとかなり安め。あまり欲しがる人がいないので、わたしはこの二本を箱入りケース入り保証書入りの新古品でお安く買うことができた。今でも一本3~5000円くらいで落ちていることがある。もっともこの手の相場はあってないようなものだし、わたしが迂闊にWEBへと情報を流したことによってちょっと高くなるかも。その場合は諦めてください。

Mitutoyu Measuring microscope Object Lens ML 5x 10x

 

ただこのレンズは地味(三度目)なので、本体情報がとても少ない。出品者もいちいち素性を調べて出すことも面倒なのか、すごく適当な名前――「対物レンズ?」「なにかのレンズ」という名称で出てくることが多い。海岸でヒスイを拾うような気持ちで、運良く見つかったら。くらいのお気持ちでいくと拾えるのでは。

Mitutoyu Measuring microscope Object Lens ML 5x 10x

 

この手の産業廃棄物扱いのレンズは拾ったら使ってみようくらいの気持ちであたり、よいものであれば小躍りする。悪かったらやっぱりなあ。みたいなスタンスでいくと幸せになれる。少なくともわたしはそうしている。このレンズみたいに地味なくせになかなか使える。とか、ルックスはいいのに性能が残念。というものまでさまざまだ。まずは拾ってみよう。そして使ってみよう。

Mitutoyu Measuring microscope Object Lens ML 5x 10x

 

それにしてもミツトヨの対物ケース。いや、対物ケースぜんぱんにいえることなんですけれども、硬質のプラスチック素材でレンズとケースをねじ込んで保管する都合上、摺動部がこすれて微細なプラ粉が出てくるんですよね…

これがしばらく使っていると静電気でレンズにくっつくんです。各メーカーの対物ケースデザイン担当の皆さま。確かにレンズは一度出して機械に取り付けたらケースに入れ戻すことは少ないかと思います。ましてや産業用であればなおさらです。しかし、ホコリの一粒を許されない環境というものはあると思うので、ネジ部分だけは金属にしたりとか…できないものでしょうか?(懇願)

Mitutoyu Measuring microscope Object Lens ML 5x 10x

 

下はD850とMitutoyo 5xで撮った諭吉ベンチ。あいにく今ちょっと撮影架台の剛性を調整中で、微ブレが起こってます。それでもこれだけ撮れる(RAW撮影jpg変換のみ。SS1/50 ISO400 絞りなし)

DSC_3748

パッとこれだけ撮れるのがこのレンズのいいところ。お試しあれ!!

 

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

[通常のカメラレンズを作ってないから一般には知られてませんが、ミツトヨのレンズはすごいんですよ!! ノギスだけ作っている会社じゃないんですよ!!?]