マクロ☆スタイル

日常に高倍率マクロ撮影。鉱物標本写真/ルース。猫も撮ります。マクロレンズと産業用の変なレンズが多いです

ミクロワールドサービスの最高級プレパラート写真

わたしは以前から欲しいと思っていた『ミクロワールドサービス』のJグレードプレパラートのことをSNSで言及していた。すべて在庫がなくて次の販売を狙っていると。

すると「直接頼めば作ってもらえますよ」という情報が。なんと受注販売。

じつは以前、最高級のJグレードではないものの、珪藻プレパラートセットを買ったことがあり、MWSの中の人とは『ニコン研究会』でも直接お目もじ叶ったことがある。


これは凸するしかないとメールを出すと、すぐに返事が。あれよあれよという間に話が運び、たまたま在庫のあった放散虫のプレパラートを一枚。そして珪藻プレパラートのオーダーも入れるという運びになった。

鉱物の表面観察でしか使っていなかったオプチフォトは透過照明のユニットを外し、ハネノケコンデンサも撮影用の純正鏡筒ユニットも外して別保管していた。それらを呼び戻し、生物顕微鏡の状態に戻すのがまず大変だった。

用途的に金属顕微鏡用の、カバーグラスの厚みを考慮しない対物レンズばかり集めていたので、生物顕微鏡専用の対物レンズがあまりない。とくに40~60倍あたりのラインナップがごっそり未所持だったので、リレーレンズなどを駆使して適度な倍率を探っていく。ひさしぶりに顕微鏡をああでもないこうでもないと操る、楽しい時間だった。

拙いながらも撮ったMWSの放散虫プレパラートがこちら。ぜひリンクもとの『Flickr』に飛んで、大きなサイズで眺めていただきたい。

Radiolaria

D850/OPTIPHOT/CF PL 2.5x/Nikon N CF Plan Apo 4/0.20 160/-

 

Radiolaria

D850/OPTIPHOT/CF PL 4x/Nikon Plan 20/0.40 160/0.17

 

キレイだなあ。不思議だなあ。

一枚目の円形に広がった直径がおおよそ3mm。この小さな空間に放散虫が等間隔に敷き詰められている。これが手作業による作品というからすさまじい。

わたしの撮影技術でも放散虫をここまで明瞭に撮影できるのは、このプレパラートの精度の高さによるもの。というのを伝えたい。標本の平坦性、チリひとつないスライドガラスとカバーガラスと放散虫。そしてそれを埋める封入剤のクオリティ。この数ミリの空間に、どれだけの手間と技術が込められているのか…

顕微鏡を手に入れたときのわたしでは、このプレパラートの凄さは理解できなかっただろう。観察して撮影できたというより、その凄さがいま多少なりとも理解できる、ということが嬉しい。

顕微鏡の。マクロの世界を味わうためにはそれなりの機材と技術に加えて標本が必要だ。これはハードルの低いものではないし、研究職でもないとおいそれと手出しできない領域だったりする。

けれどもわたしは研究職でもなんでもなく、とりたてて学もない一般人。それでもこんな世界を垣間見ることができる世の中は悪くないんじゃなかろうか。興味の赴くまま進んでいくと、なんだかんだで助けてくれる人がいて、教えてくれる人もいる。WEBを使えば独力で、自分のペースで趣味を楽しむこともできる。

マクロ撮影というニッチな場所に生きているわたしが伝えたいことが、このブログで多くの方に伝わるといのだけれども。

 

MicroWorldServices book & slides

ミクロワールドサービス(MWS)はWEBで十年以上も一定のペースで活動をされている。

サイトを覗くだけでも楽しいところなので、顕微鏡とミクロの世界に興味がある方はぜひ訪れていただきたい。

micro.sakura.ne.jp

わたしのオススメコンテンツは【本日の画像】。実質毎日更新のブログのようなもので、中の人の人柄と超絶技巧を垣間見ることができます。

あと上記写真のような本も出しているので、珪藻の美麗写真を見たい方。ミクロの世界のふしぎワールドを子供の情操教育として与えたい方。顕微鏡マニアな方は是非。現在は改訂版が独立して販売されています。

 

 

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[わたしは放散虫と珪藻の区別がつきません]