マクロ☆スタイル

日常に高倍率マクロ撮影。鉱物標本写真/ルース。猫も撮ります。マクロレンズと産業用の変なレンズが多いです

フードの内側に、レンズのコバ塗りに使おう『ターナー アクリルガッシュ ジェットブラック』

光の吸収率99.96%を誇る『ベンタブラック』という真っ黒な塗料があるんですけれど、使用権利を取って一般には使わせないようにしたアニッシュ・カプーア氏に怒って、「世界で二番目に黒い」「アニッシュ・カプーア以外は自由に使用できる」と銘打って産まれた『BLACK』という塗料が出たのは2017年のこと。

『BLACK』は現在『BLACK3.0』までアップグレードして、世界のアーティストにマットブラックを供給しているということです。

当時、わたしも面白がって『BLACK2.0』を買いました。

BLACK2.0

確か一本1500円くらいで、送料込みで2000円いかないくらいだったような。

実際使ってみたんですが、確かにマットブラックで水にも溶けるしで使いやすかったですが

「ンン~? こんなものかな~ たいして黒いって感じしないしWEB公開のプロモほど感動しないナ~」

という感想でした。

その後、古いカメラクラスタの間では伝統的に『TURNER ACRYL GOUACHE JET BLACK』が光学用品の内面反射を抑えるのに使われていることを知り、こちらも購入。

TURNER ACRYL GOUACHE JET BLACK

あれー!? こっちのほうがマットブラックじゃないですか? しかもお値段は40mlで500円くらいで、手頃に使えるサイズとお値段!! しかもBLACK2.0と違って、謎のアメリカンチェリーの香りもしない。無臭! これはちょっと比べてみよう。

TURNER ACRYL GOUACHE JET BLACK vs BLACK2.0

これはパッと見でもうターナーアクリルガッシュのジェットブラックのほうが黒いですね。これに比べたらBLACK2.0は白っぽい。

テクスチャの違いもある。ジェットブラックはテクスチャ硬め。BLACK2.0はゆるめ。どちらも水に溶けてよく伸びる。わたしは硬めのほうが、自在に使えるのでやっぱりターナーに軍配上がる。

乾燥の速さは同程度。乾燥後、触ってみるとターナーはツルツル系。BLACK2.0はザラザラしている。

塗膜の強さも同程度。塗料を塗った紙を折り曲げたくらいでは剥離が起こらない。爪でこそげるようにしても、塗膜は爪に残らない。ただ、ターナーのほうは摩擦によって少し光沢のある跡が残り、BLACK2.0のほうは摩擦によって白く筋が残る。

結論としては海外通販頼りになる『BLACK』を買うなら、アマゾンでも買える『ターナーアクリルガッシュ ジェットブラック』を買うべきかなと。黒の深さが一段上です。

しかしこの『BLACK2.0』。「世界で二番目に黒い」と銘打った割にはさほどでもなく。

そしてターナーも自社製品の広告がうまくないなあと。調べてみたら日本の企業で、1946年11月創業の老舗根塗料メーカー。今からでも「本当に世界で二番目に黒い」と広告を打ってもいいのではと思うくらいだ。

アマゾンで小さいのが500円くらいなので、ぜひジェットブラックを買ってもらい、内側が白っぽくなったフードや、ルーペのレンズのコバ塗りなどに使ってみてほしい。驚くくらいの漆黒を生み出せるから。

 

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[あちこちに塗りたくなる黒さであった]

ターナー色彩 アクリルガッシュ ジェットブラック AG040009 40ml(9号)

ターナー色彩 アクリルガッシュ ジェットブラック AG040009 40ml(9号)