母の見舞いのために普段通らぬ道の行きすがら、
真っ赤なクモみたいな群れを見かける。
何ぞ? と思えばヒガンバナであった。
はて、昨日までこんな景色があったかしら?
とか思うもこりゃ写欲が沸くと道草撮影。
一般にあまり縁起のいい花ではないものの、
その不評はこの美しさとトレードオフ。
日本人の美意識をがっちり掴んで離さない。
枝葉末節なく、地面からすらりと生えた先で火花を散らしたような。
どことなく儚いけれども強さもあり、的な。
ソメイヨシノもそうだけれども、
葉を生やすずに花を咲かせる性急さが潔く思えるのだろうか。
今日の嵐でどれだけ失われることだろう。
ただでさえ短いヒガンバナの妖しい色の盛り。
たまたま通りがかれた偶然にありがとう。
暑さ寒さも彼岸まで。この場合は時期だけれども。
人生的な分水嶺に立っている気のするわたしとしても、
なにやらこの花には神妙な気分にさせられる。
期せず合掌。元気で咲き誇れ。
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[↑マンジュシャゲ。と書くとなんかギャグっぽいかも]
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