D610/Bellows/EL-NIKKOR 63mm F3.5
Virgen de Laps, Minas Gerais, Brazil
FoV=50mm
藍晶石。宝石名ではカイヤイト。
和名、洋名ともに、じつにいい名前だ。
口の中で何度も繰り返したくなる。
藍晶石。じつにいい…
標本としてはわりとメジャーで、お安く形のいいものが手に入るのだけれども、
わたしはなぜか縁がなく、これまでまったく手元になかった石。
と、思っていたのだけれども、先日の石フリマでいくつか標本を放出するため
部屋をひっくり返したら出るわ出るわ。
「えっ、わたしこんな標本買ったっけ!?」
というものが十数個発見されて、
ちょっとした金鉱を見つけた気分だった。
いや、自腹で買ったものなのだけれども。
カイヤナイトの色はすごくてれっとしたブルー。
青の雄であるサファイアたちのように、ギラギラと主張しない。
ひかえめでおしとやかな青。
モース硬度も4.5と脆いけれど、縦横でひっかくと硬さが違うという謎特性がある。
こういうところもちょっと他とは違う石だ。という気にさせる。
主張するところは譲れないという強さを持った、かわいい石だ。
けれども撮影すると、どうもキマる構図がない。
これはなかなか難しいと思っていたら、標本のあちこちにキラリと光る虹が見えた。
それだけでもう満足してしまい、構図なんてどうでもよくなった。
キズけのある板状標本。
しかし愛しく、あいくるしい一枚が撮れた。
[↑かわいいと行っておきながら買ったことを忘れちゃうんだ!!]