ようやく手にすることができました。D850。
ミラーレス台頭かまびすしい昨今のカメラ事情を考えると、わたしにとってD850は『終のデジタル一眼レフカメラ』となるような気がします。次にカメラを導入するならニコンの新マウントミラーレスに移行するのかなと。
すでに発売から一年だというのに、このカメラの完成度についての周囲の言及はすばらしいものがあります。
高画素、高感度、AF精度、連射速度、静音性、OVFの見やすさ、チルト液晶の採用、耐久性、拡張性、質感… オールマイティな撮影をフラッグシップモデル並のクオリティでなすことができ、高画素、静音性、OVAの視野率といった面ではフラッグシップを越えているという詰め込みよう。
今までダイヤル式だった左肩の操作系が四つ葉のクローバーになり、ファインダーがNikon高級機のみ採用される丸窓… 石を撮りたくて始めたカメラの道がここまで続くとは、当時のわたしには考えられないだろうし、考えられていたら自分で止めていると思う。
とはいえ浮かれてばかりいられない。
ちょっと試写しただけでも、D610とは操作の違いや細かい仕様があちこち違うので戸惑いが多い。
ことにわたしはD850を『高倍率マクロ撮影』のために導入したので、そこで起こった失敗や障害、D610と比較して注意すべき点などを箇条書きにして残していきたい。
- コマンドダイヤルに慣れているので、コマンドボタンの使い方が慣れない。特に『U1/U2』のようなユーザーセッティングダイヤルがなく、メニューからセッティングを呼び出さなくてはならないのは多少手間がかかる。一般撮影↔ベローズ撮影のときなど切り替えがなかなか面倒。
- カメラに赤外線受光窓がない。あると思ったらセルフタイマーのシグナル窓だった。つまりチープなリモコンが使えず、リモートする場合は外付け機材を増やさなくてはならない。
- SnapBridgeというスマホやタブレットでワイヤレス操作/常時接続する機能があるので、その機能を使えばリモコン撮影は可能。だが、RAWデータの撮影確認に非対応なのと、色温度を細かく指定するためWBをK指定にしていたらこれも非対応で、強制的にオートWBにされてしまう。
- ライブビューの電子シャッター使用無音撮影のときは、スピードライトの併用が不可。通常使用で使おうとするとライト側がまったく反応せず光らない。これは公式で明らかにしている仕様である。裏技で光らせることはできそうな気もするが、電子シャッターが完全なグローバルシャッターではないため、スピードライト使用時はおとなしく電子先幕シャッターを使ったほうがよさそう。
- バッテリーの減りが早い。ライブビューにSnapBridgeを併用するとみるみる減っていく。それでも100~200枚の撮影ではまったく問題ないが、高倍率撮影のスタッキング撮影の途中でバッテリー交換は現実的ではないので電池残量には注意したい。しかし、D610用に買った予備の『EN-EL15』が使えるのはちょっと嬉しい。『EN-EL15a』に比べるとバッテリーの力が弱いので連射速度は落ちるらしいが、わたしに連射はそれほど大事なことではない。
上記はネガティブ要素。ポジティブなことはこれの数倍であり、恩恵のほうが多い。
D850は高級機に属するカメラになってくるため、同じニコン機でもこれまでエントリーや中級機を使っている者にとっては戸惑うことも多い。
操作方法もずいぶん変わるし、ファインダーアクセサリもまったく変わるし、レリーズケーブルの接続規格も違う。わたしも十分覚悟していたつもりだったけれども、実際に自分のものにして使ってみるといろいろ見えてくる。
あらかじめ注意しておけばショックを少ないだろうから、WEBの海にこの情報をボトルに入れて流すことにする。
その上で、D850はいいぞ。
[おまけ]
本体ファインダーだけでも視度を『-3~+1m-1』の範囲で変えることちができるのだけれども、わたしの目は腐っているのでニコン純正の視度補正レンズ『DK-17C(-2)』を導入。
D610のときも補正レンズを入れたら、ファインダーが見やすくなった。本体の補正を激しく動かすより、こうした視度補正レンズを入れたうえで微調整するほうが、ファインダーが見やすい気がするのでオススメ。お安いし。
接眼ゴムを剥くとこんな具合でかっこいい。ゴムなしで運用したくなるけど、メガネがキズだらけになりそうなのでゴムはつけましょう。
なおこちらはD850の初期装備である『DK-17F』視度調節にはならないが、保護レンズにフッ素コートがかかっているとのこと。剥いてみるとのっぺらぼう。これも大事にしまっておこう。
[↑D850のファインダーもすごいがライブビューの美しさもすごい]
Kenko 液晶保護フィルム 液晶プロテクター Nikon D850用 KLP-ND850
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