Oplenon 1 ½ f:1.0 Telephoto。
メーカー=陽光精機
マウント=Dマウント
重量=(約)335g
全長=(約)85mm
フィルタースレッド=52mm
化粧箱/前後メタルキャップ付き
ヘンなレンズを好んで集めていると、集合知googleさんですらほとんど情報のないレンズが手元にやってくることがある。このレンズもそのひとつ。どこかの誰かが同じレンズを持って。あるいは探しているかもしれないので、なるべく詳しい実測データも掲載して残したい。
国産のDマウントレンズとしてはZunowのf/1.1シリーズをわずかに越えて堂々のf/1.0。わたしが知る限り国産Dマウントでは最速のF値だ。銀色鏡筒、総メタリック、ブルーコーティング。すばらしいお姿の大口径レンズ。
OplenonのレンズはM42マウントやCマウント、Dマウントなどのシネレンズがある。といってもその数は多くなく、歴史もどうなっているのかわからない。今でも東京の大田区に同名の有限会社があるものの、ホームページなどもなくWEBだけで迫れる情報は少ない。
わたしはDマウントかマクロにかかわるものくらいしか興味の幅がないので、クラシックカメラやオールドレンズの書籍に詳しい方なら何かわかるかもだ。ひとまずわたしが実際に所持しているのはこのレンズと、同じくDマウントの「Oplenon 7mm f:2.5 Wide Angle」のみとなっている。
このレンズ。外観こそキレイなのだけれども、ヘリコイドが固着している。引き伸ばしレンズくらいであれば自分でメンテもできるのだれども、貴重なレンズを自分で分解清掃するのは悲しい事故しか見えてこない。いずれ信用できるリペアラーの方が見つかったら預けたいので、いっさい内部にはアクセスせずに防湿庫保管している。なので実写作例はご勘弁。
地味にフィルタースレッドが52mmなのが嬉しい。古いニッコールのフィルターやリバースアダプタBR-2Aが何も考えず使える。
しかし8mmフィルムの撮像範囲にこんな大きな前玉とは… 光学系の資料がないのが悔しい。目利きであればレンズの内面反射で、レンズ枚数から構成まで予想をつける絶技を身に着けているというけれど、わたしには無理だ。
高速レンズには独特の佇まいがある。そこにあるだけで心の雲が晴れ太陽が顔を出し、夜であれば月明かりが差し込んでくるような明晰さがある。
ただそこにあるだけでも十分にハッピーであり、修理を終えたらいつか本当の力を見せてくれると考えるだけでも楽しい。このレンズで何杯酒を飲めたことか。オプレノンを肴に飲むブラックニッカは竹鶴35年にだってひけを取らない風味になるのだ。
[たまには高いウイスキー飲みたいニャ~]