江戸川区の住宅地のど真ん中に突如現れたステーキ屋があり、そこがたいそうコスパのよいステーキ屋だと小耳にはさんだので、友達といっしょに威力偵察に出てみた。写真少なめなけれども、食べ物やに行くとついつい食い気のあまり撮影を忘れがち。
まず店がこの構え。看板やサインなどは一切なし。店舗の中も半分くらいは待機所とコート掛けがあるくらいで、一段上がったオープンキッチンを囲む席はわずか10席。そして券売機とセルフサービスの冷水機がある。
券売機には「米とステーキ 1600円」とよく焼きの二種類。そして「ステーキだけ 1600円(ふつう/よく焼き)」と「ライス 200円」のみ。この潔さがSNSで受けて、住宅地の中という立地にもかかわらず連日列ができるほどだという。なお「米とステーキ」という名前がそのままコメトステーキの由来なのは聞くまでもない。
この日は運良くカウンターがうまく回っていて、待たずに座ることができた。カウンターには薬味として醤油、ブラックペッパー、わさび、粒マスタードがある。
どうやらノリ的には「ラーメン二郎」のようなもので、食券を回収してくれるときに「ごはんと野菜とニンニクはどうしますか?」と聞かれる。ひとまず「全部マシ」と答えるわたくし。すると「量が多いけど大丈夫ですか?」と聞かるので「任せてください」と返すあてくし。
出てきたステーキがこちら。1ポンド(約450グラム)。ステーキの肉汁で炒めたもやし。刻みにんにく。ここからだと見えないけれどニンニクの奥にちょろっと青唐辛子の醤油漬けが乗る。
ここのステーキは「米を食べるためのもの」と豪語している。下味は塩コショウのみっぽいので、醤油でどしどし味を濃ゆい目にしていただきたい。米が主役。肉は脇役というのがまた潔し。
注意したいのが肉の硬さ。硬めである。アメリカ人が喜びそうな、噛みごたえのある肉だ。備え付けのビクトリノックスの波刃ペティナイフでごりごりと切りながら、口の中に放り込んでいく漢のステーキ。アゴが弱い者はやめておいたほうがいい。
ノーマルの焼き加減は中まで火が通りつつもしっかり赤みが残る。ナイフでそれなりの大きさにしてから食べ、米を頬張りモヤシの食感でリセットするを繰り返す。食べながら醤油と胡椒で味を整え、ワサビと粒マスタードで味の変化を楽しむ。これはなんとも……アメリカン!! けれども現在のところ酒はないので、米をもりもり食べるのだ。ここはそういう店だ。
もともとはお米屋さんだというこの店。米を食べなくては。ただ1ポンドの肉を食べると大盛りライスでも足りない。ペース配分を間違えると米が足りなくなる。後半は肉のみをもりもり食べていた。
完食。するとお年賀ということでミンティアをいただく。ありがたや。
マスターが『ファイナルファンタジー14』のプレイヤー。通称「光の戦士」。さらに略称「ヒカセン」であるため、お肉だいすきヒカセンの客も集まっているようだ。実のところ同行した友人もヒカセンで、肉とヒカセンということで興奮してマスターと専門的な話をしていた。これは余談か。
ただひたすら肉欲に溺れたいのであればオススメ。
現在身内がご入院中ということで不定期営業になるかもだけれども、上記Twitterアカウントで告知しているので詳しくはそちらでも確認されたし。
[歯ごたえ強めオニキュでアゴ疲れた~]