ZUNOWといったら真っ先に思いつくイメージが『高い』というのが、
ある程度レンズ沼に沈んだ者のイメージなのは間違いない。
しかし、Dマウントシネレンズであればそれほど高価ではない。
そして、それほど高価でもないペンタックスQと
安いDマウントアダプタを合わせることで、システムは完成する。
寒い中、日中の暖を取ろうと出て来る猫を撮る。
Dマウントシネレンズ、ZUNOW-ELMO Cine 1:1.1 f=38mmは、
ペンタックスQ or Q10 で撮ると、約5.5倍の焦点距離。
フルサイズ換算で209mmのf/1.1という驚きのスペックとなる。
人懐っこい猫だと撮るのに苦労するけれども、
猫が安心する遠い間合いから撮るにはちょうどいいスペックとなる。
こんなときにボディ内手ぶれ補正がうれしい。
猫にマニュアルフォーカスは少々苦行だけれども、冬の寒さに丸まった猫を
遠くからそっと撮るのくらいは簡単だ。
開放F値である1.1を使わず、f/4くらいで撮ればピンずれは気にならないし、
f/8くらいでかなりのパンフォーカスとなる。
あまり厳密に考えずに気楽に撮ると、案外撮れているものだ。
f/1.4までは球面収差を十分に感じる。
猫のどこにピントをあてればいいか、ここが面白いところ。
ついつい日の丸構図になりがちだけれども、
それはそれで楽しいから問題などありはしない。
ときには大口径であることを忘れて、f/8くらいで撮るのも楽しい。
なんといってもこのレンズはよく写る。
くさむらに隠れるようにぐっすり寝ている仔猫がいた。
なるべく起こさないよう寄って、絞り値ごとの参考写真を撮らせてもらうことに。
切れ味鋭いズノーレンズの試写にはふわぽよの和毛がふさわしい。
↓開放f/1.1
↓f/1.4
f/2.0
↓f/2.8
↓f/4.0
ピントの甘さはご愛嬌。f/4以上からはどんどん被写界深度が深くなり、
f/8を越えたあたりから回折で画質が甘くなってくる。
猫を撮るなら開放~f/4くらいまでがおいしい値だと思う。
それにしてもこの仔猫。
気配を消しているとはいえわたしがここまで撮影していても、
ちっとも起きる様子がない。
この太い神経。こいつは将来の野良ボス候補かもしれない。
逆側に回り込んでもう一枚撮らせてもらう。
やはり起きない。
この冬を超えてたくましくなっておくれ。
撮影:PENTAX Q10/ZUNOW-ELMO Cine 1:1.1 f=38mm
Aモード
ホワイトバランス:太陽光
露出補正:-0.7EV
※写真はRAW撮りPhotoshopでレタッチなしで現像のみ
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※ペンタックスQ7とQ-S1は素子が大きいので、Dマウントレンズには向きません。
Dマウントを使いたいなら初代Qか、Q10を買いましょう。