マクロ☆スタイル

日常に高倍率マクロ撮影。鉱物標本写真/ルース。猫も撮ります。マクロレンズと産業用の変なレンズが多いです

星尾温泉 木の葉石の湯に入って石化しようツーリング(2022月5月8日)

『星尾温泉』

こりゃなんて綺麗な響きだろうか。そう思って調べたところ、そこには『木の葉石の湯』という鉱泉が湧き出していて

木の葉が水に入ると、瞬時に化石様になり奇異なる現象を起こす

などという謂れがあるという。故に木の葉石の湯。完璧…完璧なる物語。こりゃ行くしかないなと覚悟を決め、前日にNEXCO中日本『速旅』に登録した。

インターネットで日時指定予約制、二輪のみ、ETCのみ、車載器の本体番号登録必須、片道100km以上理由必須、土日祝のみ、利用できない高速あり、期間限定という官製イベントの悪いところ詰め合わせみたいな条件をクリアすると、なんと37.5%の料金割引を受けられる。元官製の思い出を残した生意気な条件割引だが、利用者がいないことにはこういうことも行われない。積極的に使っていこうと思っている。

route

わが麗しのカツシカから片道二時間ほど。高速を使えばさほど困難な道ではないし、道中あれこれ立ち寄りながら行くことにした。

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嵐山PAでひと休み。「あらしやま」と読むのかと思いきや「らんざん」と読む。

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ここの「もつ煮焼きうどん」というキメラごはんが存外おいしい。もつ煮の汁がぐずぐずということもなく濃すぎず。嵐山PA来たらまた頼んでもいいな。

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この日はGW最終日。晴天ということでバイクが駐輪場をはみ出しいろんなところに駐輪している。いろんなバイクが続々集まってくるので、しばらくコーヒーを飲みながら行きて去りゆく単車の皆さまを眺めてしっかり休憩。

外環、関越、上信越と高速を問題なく走り抜け無事下道。『道の駅しもにた』でビバーク

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ほう…ジオパーク下仁田といったらネギしかイメージがなかったのでこれはうれしい誤算。『宮室の逆転層』というものがあると知り、一休みしたらそこに行こうと決意。鍾乳洞もあるらしいのだが、歩きで片道30分かかる場所にあるというのでこちらは断念。

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ぶっとい下仁田ネギと下仁田こんにゃくの鉢。下仁田はこんにゃくも有名なのか。

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ネギ坊主。地域によってはこれを天ぷらにして食べるというけど、ここまで咲くと厳しいのでは。植物ならなんでも天ぷらにすれば食べられる信仰。どうかと思う。

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道の駅にはヒュンヒュンとツバメが飛び交っていた。ただし、道の駅しもにたのトイレなどには巣掛けを封じる網が貼られて不自由そうだった。ツバメは縁起物だけど糞害キツいから仕方ない。

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でもかわいい。

 

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しばらくバイクを走らせ『宮室の逆転層』に到着。

掲示板を見るに川べりにあるチャートの地層で、通常礫は上が細かくなり下が厚くなるが、ここではそれが逆転して折り重なっているのが見える。ここで大規模な地層の褶曲があったのだろう。という理解。

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じゃあ川に降りるかと思ったけどそのまま引き返そかなって思わされたカンバン。

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あー。確かに地層の密度が違うしうねってるね!!

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わたしは石好きとはいえ地学には疎い。しかし巨大な岩石を見て触れると心安らぐ。川に突き出たお気に入りの地層に腰かけ、ぼんやり山と川を眺めながら時をすごす。いいじゃないか。わたしがあと5年若ければ全裸でこの川に飛び込んで…5年じゃだめかな。10年…いや20…(以下自主規制)

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誰かが石を割って化石発見チャレンジした跡がある。わたしはこういうことをすると、飛び石でメガネ割れたりケガしたりするタイプなので賢明な自粛。

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星尾温泉に向けて再出発。途中、道に迷って限界集落のどんつきにでてしまい、温泉オープンと同時に飛び込めなかったが無事到着。

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この上が温泉。星尾温泉は『さざれ石』という天然のコンクリートの上に建っている。近くに寄ってみるとド迫力だ。

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この坂道を登っていくと…

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こうなる。

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入湯料金800円をお支払いして…

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ちょうど誰もいないので写真撮らせてもらえました!! 貸し切り~!!!

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全裸でばしばし写真を撮るわたくし。その後湯船で全身トロトロになる。
硫黄泉のような匂いや化石水ほど塩味がないので源泉を飲んでみた。あれ? おいしい。もう一杯…うまい! いや加温で熱いからガブガブはいけないけど、これは飲むにもいい水だもう一杯だけ飲んでおこう。実際には塩分含むらしいのでほどほどに。

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施設もまだ新しく、木のかほりが残る。いつまでも入っていられる…

ホームページから謂れを引用しておこう。

この温泉は、昭和25年まで集落の銭湯として利用され、村人の憩いの場として賑わっていたそうです。おそらく数千年前から湧き出ていると推測される塩水鉱泉は、泉質だけではなく、地質学的にも注目される資源です。集落に残されている大正2年の文書「鉱泉発見ノ由来」によると、「木の葉が水に入ると、瞬時に化石様になり奇異なる現象を起こす」と、木の葉石の湯の由来が書かれています。また、浴用、服用によって十二指腸潰瘍など多くの病気に効果がある霊泉として、「天然の奇跡を世に紹介し、保養湯として温浴療のできる設備を施し開場する」とも記されています。さらに、昭和12年には木の葉石(正式名:石灰華)の分析依頼書を、当時の村長である佐々木儒太郎名義で内務省衛生試験所に提出した記録もあります。

クラウドファウンディングで資金を募り2018年9月、じつに68年ぶりに復活した温泉。絶えたものがこうして復活して実用されている。それを味わう贅沢。

泉質も引用しておこう。

◆温泉の泉質◆
ナトリウム・カルシウム 炭酸水素塩・塩化物冷鉱泉(低張性中性冷鉱泉

◆温泉の効能◆
神経痛、筋肉痛、関節の痛み、腰痛、冷え性、切り傷、やけど、慢性皮膚病、胃腸病、疲労回復、健康増進

シャンプー・リンス・石鹸は備え付け。というか持ち込み禁止。水質保全のために天然素材のなんちゃら的なものがある。石鹸シャンプーだったかな。わたしはシャンプーリンス石鹸にこだわりないのでありがたく使わせてもらう。ただ、リンスはおそらくクエン酸を溶かしたタイプのもので、トロッとしたイメージでポンプを押したら「ビシャ!」って液体が出てきてびびった。

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十分ちょっとまったり湯船に浸かったあたりで人が増えてきた。浴槽は4人でいっぱいだし、カランはふたつしかない。こういうときはスッと上がって譲り合い。いい湯でございました。本当にいい湯でした… 脱衣所にはドライヤーもあるので、バイク民でもメットの中で死ななくて済むのもうれしい。

さあ湯上がりはホームページで見た「お切り込み」を食べようと思ったが

「あの…すみません。今レストランやってなくて…」   

と、すまなさそうにご主人。今はしゃあない。

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南牧村のおいしい水を飲んで一休みしていきました。お切り込みはまた今度!!

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しかし昼抜きは厳しいので『道の駅なんもく』でチーズベーグルを買って凌ぐ。なお「南牧」は「なんもく」と読む。日本の漢字地名は知ってないと日本人でも読めないこと多いですよね。

あとはGW渋滞に巻き込まれぬよう帰るだけ。

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無事帰宅。走行距離338km。フロントもメットのシールドも虫が散った跡だらけ。フクピカでさくっと拭いて16時ごろには家でビール&ゴロンヌ。お疲れさまでした。

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===おまけ===

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南牧下仁田の道の駅でおやさい買いまくり。安くておいしい地のおやさいをここぞとばかりにバイクの箱に詰め込んできました。

そのうちのひとつに『のらぼう』という『MWS』のドクトル奥が激推しのおやさいを発見したのでさっそくビールのアテにいただくことに。

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もうクタクタだったので七味マヨでざっくり…これはおいしい!!

ブロッコリーの食感と菜の花の味というか…とにかく美味。日持ちがしないので産地からあまり離れられないというので、見かけたらゲットしたい食材のひとつになりましたとさ。どっとはらい

 

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