マクロ☆スタイル

日常に高倍率マクロ撮影。鉱物標本写真/ルース。猫も撮ります。マクロレンズと産業用の変なレンズが多いです

ぶらり佃島おさんぽ

一週間くらい前から佃島界隈をぶらりとしたい。という衝動に駆られていた。その理由はグーグルマップで佃一丁目の。とくに南半分の様子をストリートビューしてくれるとわかってくれると思う。

東京の中央区に昭和感のある町並みが四角く切り取られて残っている。空襲で奇跡的に焼け残った区画であり、「最後の日本兵」と呼ばれる小野田寛郎さんがつい最近まで住まわれた場所であり、23区で唯一地上に駅がない島。

それが佃煮の発祥の地である「佃島」。わたしが行ってみたいという気になるのも無理なくなくないですか?

まずは『肉のたかさご』でお散歩の友。お弁当を購う。創業1953年のお肉屋さん。日本の肉の歴史を考えると、とても微妙なラインに言及しそうになるが「精肉店」として日本最古に属するといっていいのでは。

TUKUDA Tokyo JAPAN

ちょうどお昼前に滑り込むことができたのでほぼ並ばず買えた。お会計を済ませるとわたしの後ろには十数人の行列が。人気店なんだなあと思わされる。

住吉神社に参拝。背景にタワマンが入るこの不思議な感じ。「いい散歩になりますように」と浄財を投げ入れる。

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境内に目を引く立派な塚。『鰹塚』。
詳しい由来は右下の立て札を読んでもらうとして、この近辺にあった東京鰹節類卸商業協同組合が鰹の慰霊のために建てたのだという。

生き物を獲って喰らうが慰霊も忘れない。そしてついでに会社のPRにもなる。このセンスがとても日本人的でわたしは大好きだ。ものごとというのはこれくらいの始まりと動機でいいんだ。

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梅がちらほら咲き始めて春の訪れをアピール。この日の朝はそこそこ寒かったのだけれども、昼ごろからほのかに暑くなって上着があると汗ばむくらい。紅梅をひと嗅ぎさせてもらって住吉神社を後にする。

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佃島をぶらり。ストリートビューで見てはいたものの、昭和日本の建築物とタワマンが隣り合わせなのはミスマッチで楽しい。

なかなか一言でまとめられる言葉が思いつかない。空があり堀があり船があり神社があり、人がある。下手にまとめるより手当たりしだい所感を述べて写真を貼りたい。

この堀と橋と銭湯の煙突とタワマンが一度に望める場所はなかなかいい。

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日の出湯が開いていればひとっ風呂という流れもあったのだろうけど、残念。お休みだった。

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2020年5月まではこの味わいのある酒屋さんの右隣に『山本商店』という100年続いた駄菓子屋があった。推参が間に合わせなかったわたしは少しセンチメンタルなお気持ちになりつつ、今ある風景を目と脳と撮像素子に焼き付ける。

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佃島も確実に再開発が進んでいるのを感じる。住吉神社がある限りはここが開発されるというのも至難だろうが、今どきのお宅が増えているのも確かだ。今ならまだ、在りし日の佃を感じることができる。

住吉神社と佃一丁目は小一時間もあれば一周できる。いい時間になったので隅田川べりのベンチで「肉のたかさご」で買い求めたお弁当をいただく。

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「たかさご流 角煮弁当」。角煮が三枚とハムカツとしそ巻チーズカツ。漬物と煮物。とてもいい。角煮のタレがみたらしのように濃厚。そしてとろける食感。税込み680円はお値打ちだ。

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弁当を使っていると隅田川を往く松本零士デザインの宇宙船っぽい船が見える。銀河鉄道999みがある。

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せっかく佃に来たのだから佃煮を買わなくては。

TUKUDA Tokyo JAPAN

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田中屋、天安、丸久。どれもいい面構えだけれども、どこにしようかナ~ と迷っているとこんな看板が。

「この路地をお入りください」。路地は生活する方がいるからと遠慮していたんだけど、そういわれたら行くしか。

TUKUDA-NI 『TSUKUSHIN』

ほう…

TUKUDA-NI 『TSUKUSHIN』

TUKUDA-NI 『TSUKUSHIN』

いい! じつに構えがいい!! 『つくだ煮処 つくしん』に決めた!!!

「ごめんくださいまし…」
「はいどうも」
「家で食べる用にひとつふたつおすすめがありましたら」
「でしたらアサリとカツオそぼろが当店の定番でございます」
「ではそれをひと袋ずつ」
「ありがとうございます」
「あの。こちらのカウンターを写真撮らせていただいてもいいですか」

TUKUDA-NI 『TSUKUSHIN』
「どうぞお撮りください――こちら鯛のでんぶもお気持ちでお付けしておきますので、お口に合えば」
「ありがとうございます。でんぶなんてひさしぶりです。太巻きに入っているピンクのものしか食べたことないですね」
「こちらは助宗鱈のでんぶで、無着色。お砂糖と醤油しか使ってません。となりの厨房で釜炊きしております」
「店先に桶が出てましたが、あれも使っているんですね」
「昔ながらでございます」

なにげない会話を楽しみながら佃煮を買うことができた。レシートを見れば端数の1円単位をさりげなくお値引きしてくれるなど、心憎いサービスまで。でんぶのおまけ付きに切り捨て御免のお値引きこれが中央区の佃煮屋のおもてなしパワーか… 

TUKUDA-NI 『TSUKUSHIN』

ひさびさのいい散歩でした。「ちょっと佃煮を買い求めに佃まで」という言葉の響きが素敵なので、また来ます。

TUKUDA-NI 『TSUKUSHIN』


==おまけ==

TUKUDA-NI 『TSUKUSHIN』

TUKUDA-NI 『TSUKUSHIN』

この原材料のシンプルなこと! そして紙袋がいい…!! 今晩は佃煮とご飯だ。

 

==追記==

my dinner…

~今日のsiroyagi夕食~

・卵かけ玄米ブレンドご飯
・豚ロースのおろしポン酢あえ
・雷こんにゃく
・(左から)カツオ、でんぶ、アサリの佃煮。

たいへん美味でした!! ご飯が一瞬でなくなる飯の友。
アサリの濃厚さはいけない。一膳でガマンしました。
背景から何からまっ茶っ茶だ!!!1

 

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[わが家は佃煮というと錦松梅だったのでアサリやでんぶが新鮮]