上野のお池のそばにある下町風俗資料館から弁財天までの間。
ここの池縁には多くの人通りがあるとともに、
なんとも上野らしい光景を目にすることができる。
大道芸人見習いが芸の練習をしていたり、
365日開催しているような印象の骨董市があったり、
昼間からコップ酒でおでんを食べている人がいたり。
そして愛想の悪い猫たちがあちこちにいる。
愛想が悪いといっても近寄ったら逃げるということではなく、
近寄っても相手をしてくれないという意味だ。
数多くの観光客や地元民たちにふりまく愛想などなし。
冬ならば太陽の光を遮るニャといわんばかり。
夏なら暑苦しい人間どもが来たニャという風で。
自他共に猫好きを認めるわたしであるが、
ここの猫たちとはあまり触れ合いを求めない。
彼らのジャマをするのではなく、
ジャマにならないよう遠くから敬意を払う。
それくらいがここの猫どもには具合がいいと思っている。
この雑駁な町にふさわしい猫としてのあり方を、
こいつらも心得ているのだろうか。
上野の池に来るたびそんなことを思わずにはいられない。
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[↑アメ横の猫も負けず劣らずちょっとアレ]
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